病院やクリニックの精神科や心療内科を受診する患者には眠れないということを訴える人が大勢います。現代社会においては大きなストレスを受けながら社会生活を送らざるを得ない状況に立たされることも多く、その大きな影響を受けて不安を抱えてしまい、睡眠障害を生じてしまうということが多々あるからです。そういった人たちも我慢できる程度であれば病院に足を運ぶことはあまりなく、日常生活に支障を来して我慢の限界を越えてから病院を訪れる人が多い傾向にあります。そのため、そういった患者にはまずは睡眠薬を処方して落ち着いた眠りを提供するということから治療が始められるのが一般的です。
これによって患者は睡眠薬によって眠れるようになりますが、現代において広く用いられている睡眠薬であるベンゾジアゼピン系の睡眠薬は依存性を生じてしまう可能性があり、突然飲むのをやめてしまうと離脱症状と呼ばれる多様な症状が生じてしまうリスクを持っています。特に睡眠薬を毎日のように飲んでいた場合にはそのリスクが高く、一度にやめるのではなく減薬していくという方法が必要になります。睡眠障害を改善していくためには睡眠薬がなくても眠れる状態にしていなかければならないため、心身がリラックスできるように様々な治療が試みられます。音楽療法はその一つとして芽生えてきたものであり、リラックスできる音楽を聴くことによって不安を沈めるということが目的とされます。音楽療法等の効果の有無を調べるには減薬を行うという手はずをとることになります。そして、減薬を行っていっても毎日眠ることができる状態を維持することができれば睡眠薬なしでも眠れる正常な生活に戻ることができるのです。