反復性過眠症とは非常に珍しい睡眠異常の一種です。夜間十分な睡眠を摂っているにも関わらず、日中に睡眠薬を服用したかのような強い眠気に襲われ、日常生活に支障をきたしてしまう過眠症のひとつです。数日間から2週間程度睡眠薬を飲んだように眠り続ける状態が続き、この期間を「傾眠期」と呼んでいます。傾眠期の間は通常毎日15時間以上昼夜を問わず眠り続けます。傾眠期の間でも食事をとることやトイレに行くことができ、人と話すこともできますが、本人の記憶にはほとんど残りません。不機嫌で強い眠気を訴え、ぼんやりとして注意力散漫な状態が続きます。過眠の症状の他に過食症状や攻撃的な振る舞いがみられ、対人トラブルにつながってしまうことがあります。このような傾眠期が年に数回おこることがこの病気の特徴とされています。
反復性過眠症を発症するのは10~20代前半の青年期が多く、女性よりも男性の方がはるかに発病率が高いとされています。過眠症には睡眠薬の副作用や飲酒が原因の場合もありますが、反復性過眠症の原因はいまだ明らかになっておらず、症例も少ないため研究が進まず、いまだ治療法は確立していません。いちど傾眠期になってしまうとほとんど治療の効果が出にくいので、傾眠期と傾眠期の間に予防的な治療を行うことが今のところもっとも有効な治療とされています。治療は睡眠障害を治療する精神科を受診します。反復性過眠症は多くのナルコレプシー同様に強いストレス、急性の発熱、疲労、深酒などが引き金になっていると考えられています。患者には心身に負担をかけず、飲酒をしない、毎日決まった時間に起床・就眠するという規則正しい生活を行うことが推奨されています。生活指導と並行して、安定剤や睡眠薬などの服薬治療も行われています。